ランニングシューズ選び方が分からない。正しい選び方を教えてほしい。
ランニングシューズの買い替えを検討しているけど、選び方がわからない。
この記事では、そんな疑問にお答えします。
今では何十種類という、豊富なシューズの種類の中から最適なシューズを選ぶのは至難の業です。
そこで、これから紹介する、シューズの選び方に関する4つの項目を把握しておけば、シューズの選び方が分からないと苦労することなく、自分に合った最適なシューズに出会うことができます。
シューズの買い替えを検討中の方、初めてシューズを買う方や選び方を迷っている方にとって、大変参考になる内容となっておりますので、是非さいごまでお付き合いください。
シューズ選びの参考になる、4つの項目
今回、この記事では以下の4つの項目に沿って、シューズの選び方をお伝えをしていきます。
- 重さ
- 機能
- サイズ
- 安定性
その1 重さ
シューズの重さは、主にソール部分の厚さで変化してきます。
ソールの厚さはクッション性能に直結してきますので、ソールが厚い場合はクッション性が高く、シューズの重さは増してきます。
反対にソールが薄い場合はクッション性が低く、シューズの重さは軽くなっていきます。
シューズは重くても軽くても、メリット、デメリットがありますので、それぞれの特徴をみて、シューズを選ぶ際の参考にしてみてください。
【ソールが厚いシューズ】 アシックスGT2000 12 EXTRA WIDE
シューズが重い場合〈メリット〉
シューズが重い場合のメリットとしては以下の4つが挙げられます。
- クッション性が高い
- クッションの性能が高い
- 足、腰への負担が少ない
- 耐久性が高い
シューズが重いということは先に述べたように、ソールが厚くなっており、クッション性が高くなっています。
クッションが厚い分、衝撃が吸収されて、足・腰への負担が減りますし、シューズ自体の耐久性もアップしています。
また、近年は各メーカー共、クッションの性能があがってきています。様々なテクノロジーを駆使した性能が高いクッションを搭載したシューズが多く出てきています。
本記事の最後のほうで、クッションの性能が高いシューズを紹介しておりますので、気になる方はチェックしてみてください。
シューズが重い場合〈デメリット〉
シューズが重い場合のデメリットは以下の3つが挙げられます。
- 重量による負荷
- 反発力が得られにくい
- 接地感が薄れる
シューズが重くなれば、その分、重量からくる足への負荷は高くなります。距離が長くなればなるほど、重量による負荷は増えていきます。
また、ソールが厚いため地面とシューズとの接地感が得られにくい面もあります。これはシューズが地面を蹴っている感覚が足まで伝わりにくいということになります。
また、ソールの厚みはクッション性の高さから反発力の低下を招きます。ランニングは地面の反発を受けて走るようなものなので、この地面からの反発はあまり期待できないでしょう。
ただ、地面からの反発が強いと疲労が早く溜まってしまうのも事実。反発が少ないということは、疲労が軽減されるとも言えます。
シューズが重い場合 メリット / デメリット〈まとめ〉
〈メリット〉
- クッション性が高い
- クッションの性能が高い
- 足・腰への負担が少ない
- 耐久性が高い
〈デメリット〉
- 重量による負荷
- 反発力が得られにくい
- 接地感が薄れる
【ソールが薄いシューズ】アシックスTARTHER RP3
シューズが軽い場合〈メリット〉
続いて、シューズが軽い場合のメリットになります。
メリットとして以下の3つが挙げられます。
- 重量による負荷が少ない
- 反発力を得られやすい
- 接地感を感じやすい
ソールの部分が薄い分、クッションが薄くなりますが、重量が軽いので、走行中の重量感による負荷が少なくなります。
また、ソールが薄いことで、シューズと地面との接地感が得られやすくなりますし、接地感を感じることで、自分の走りを把握しやすくなります。
また、地面からの反発を受けやすくなるので、反発を受けて走ることで、走りのレベルをあげることができます。
シューズが軽い場合〈デメリット〉
シューズが軽い場合のデメリットとして、3つが挙げられます。
- 足、腰への負担が大きい
- クッション性が低い
- 耐久性が低い
ソールが薄くなると、クッション部が薄くなります。
クッションの性能が下がれば、走りの負荷が蓄積されて、足、腰への負担が大きくなります。
また、シューズが軽くなることで、ソール部以外のアッパー部であったり、つま先部など各パーツの素材を薄くしていますので、耐久性が下がります。
すぐに壊れるというわけではありません。重量感があるシューズに比べて、耐久性が下がるということになります。
シューズが軽い場合メリット / デメリット〈まとめ〉
〈メリット〉
- 重量による負荷が少ない
- 反発力を得られやすい
- 接地感を感じやすい
〈デメリット〉
- 足、腰への負担が大きい
- クッション性が低い
- 耐久性が低い
その2 機能
ランニングシューズにはクッションの素材や通気性に関わるアッパーの素材など、ランナーをサポートするための機能がたくさん搭載されています。
ランニングシューズに搭載された機能の紹介として、先程、シューズの重量面のところで紹介したアシックスのGT2000 12 を例にとして、機能面の紹介をしていきます。
【アシックス GT2000 12】
GT-2000シリーズはソールが厚く、クッション性能と安定性が高いシューズになります。
ランナーをサポートするためにどんな機能が駆使されているのか、みていきましょう。
【ミッドソール全面にFF BLAST PLUSを搭載】
今やアシックスのほとんどのシューズに搭載されていると言ってもいいぐらいのFF BLAST PLUS。
軽量で非常にやわらかい素材でありながら、しっかりと母指球やつま先部分のミッドソールをサポートしてくれるクッション素材になります。
【かかと部の内部にPureGELテクノロジーを搭載】
アシックスといえばGEL。生卵を落としても割れないという優れたGELを、さらに改良して軽量化とクッション性能を高めた素材になります。
【安定性の向上と3Dガイダンスシステムによるサポート】
3Dガイダンスシステムとは、かかと部外側に傾斜をつけることで、接地をスムーズにしてくれます。
また、かかと部から中足部の内側に広がりを持たせることで、ランニング時の倒れ込みを抑制し、走行時の安定性を生み出してくれます。
豊富な機能
アシックスのGT-2000を例に機能面を紹介をしました。
ランニング時の着地で足にかかる衝撃は体重の3倍だと言われています。
この負荷を軽減させ、分散するためにもシューズの機能はとても大切になります。
アシックスだけでなく、他のメーカーからも、独自のテクノロジーを盛り込んだシューズが数多く出されています。
シューズを購入する時に機能面について調べてみるのも、シューズを選ぶ際の基準になるでしょう。
その3 サイズ
シューズを選ぶ基準として、重量と機能について説明をしてきましたが、足の長さに合わせたサイズを選ぶことも欠かせないことの1つです。
自分の足に合ったサイズのシューズを選ぶことも大切なことではありますが、シューズを選ぶうえでサイズ合わせよりも大切なことがあります。
自分の足について知ろう
シューズ選びにおいて、サイズ合わせよりも大切なことは、自分の足を知ることです。
人の足の形状は微妙に違うものです。自分の足を知ることで、より自分に合ったシューズを選ぶことができるでしょう。
足を知るための5つのポイント
足を知るために、見るべき5つのポイントがあります。
【見るべき5つのポイント】
1、甲
2、つま先
3、アーチ
4、かかと
5、横幅
この5つのポイントをもとに足を知ることで、より自分の足にフィットしたシューズを選ぶことができるでしょう。
これらの5つのポイントについて、より詳しくまとめた記事を張り付けておきますので、足について知りたい方は、ご覧ください。
その4 安定性
近年、ランニングシューズの安定性はシューズの進化と共に増してきています。
走行時のブレを無くすため、各メーカーが様々な技術を開発し、シューズにはブレを無くすための機能が搭載されています。
ソールが厚いシューズ=安定性が高い
クッション部が厚く、ソールが厚くなっているシューズは重量感はありますが、その分、走行時の安定感があります。
先程、紹介したアシックスのGT-2000 12はミッドソール部分に傾斜をつけたり、3Dガイドシステムという技術を搭載して、走行時の安定性を実現しています。
さらにミズノの「WAVE RIDER27」では、ミズノ独自の技術であるウェーブプレートを搭載することで、スムーズな体重移動と安定性を実現しています。
【ミズノ WAVE RIDER27】
かかと部から中足部にかけて、ウェーブプレートを搭載することで安定性とクッション性を実現。
このように、クッション性が高く、ソールが厚いシューズには、メーカー独自の技術が使われており、様々な機能が備わっています。
重量感はありますが、安定性が高いので、ランニング歴が浅く、足の筋力が未熟な方や、LSDなどで長い距離をゆっくりとしたペースで走る練習をする時などに安定性とクッション性に特化したシューズはおすすめです。
軽量化されているシューズの安定性について
シューズ自体が軽量化されているシューズについては、重量感は減りますが、ソールが厚いシューズに比べると、クッション性やミッドソールの厚みが薄くなりますので、安定性にはやや欠けるところがあります。
先に紹介したアシックスのTARTHER RP3では、軽量化とクッション性、スムーズな走りを実現するために様々な技術が搭載されておりますが、GT-2000 12に比べると、ミッドソール部分やつま先部分のクッションを薄くしており、シューズ全体の厚みを薄くしている分、安定性は低くなります。
軽量化されているシューズではありますが、足への負担を減らすために、クッション部分の素材やグリップ力、反発力、走りのサポートの面においてメーカー独自の技術が搭載されております。
クッション部分が薄いシューズになりますので、ランニング歴が長く、足の筋力が十分に備わっている方におすすめです。
おすすめシューズ〈厚底 中底 薄底〉
ここからは、筆者がおすすめするシューズを紹介をしていきます。
数多くあるシューズの中から選りすぐりのシューズを用意しました。買い替えや新しく購入を考えていた方は、シューズ選びの参考にしてみてください。
紹介する順番は【・厚底 ・中底 ・薄底】の順番で紹介をしていきます。
おすすめ厚底シューズ
まずは、厚底の重量感があるシューズを紹介していきます。
👟こんな人におすすめ👟
- これからランニングを始める人
- 怪我からの回復のために、リカバリーランする人
- LSDなどのロングランを練習に取り入れている人
アシックス GT-2000 12
シューズの重さ:270g
最初に紹介するのは、今回の記事でたくさん登場しているGT-2000 12です。
もう既に上の記事で、機能については紹介したようなものなので、ここでは軽く紹介する程度にしておきます。
上の記事でも触れましたが、このシューズにはアシックス独自の技術が搭載されています。
アシックス独自の技術
【・3Dガイドシステム ・PureGEL ・FF BLAST PLUS】
それぞれの内容については、上の項目で詳しく説明しているので割愛します。それぞれの機能について、まだ読んでいない方は≪その2 機能≫の項目を見てみてください。
GT-2000 12は確かなクッション性と安定性で、ランナーの走りをサポートしてくれる1足です。
ミズノ WAVE RIDER27
シューズの重さ:280g
続いては、ミズノからだされているWAVE RIDER27です。
こちらのシューズも≪その4機能≫のところで紹介をしましたが、ここではもう少し詳しく紹介をしていきます。
WAVE RIDERはシリーズ27代目を数える、ミズノにとって力を入れている商品の1つです。
26代目からは、通気性を高めるためにメッシュ素材を改良をしていたり、かかと部分のブレを無くすためにヒールカップの構造を改良し、フィット感を増してきています。
そして、かかと部から中足部にかけて、ミズノ独自の技術であるウェーブプレートを搭載して、クッション性と安定性を生み出しています。
アシックスのGT-2000に比べて、少し硬いクッションになりますが、厚底のシューズの中では反発力が抜群にありますので、しっかりとランナーの走りに推進力と安定性をもたらしてくれる1足です。
おすすめ中底シューズ
次に紹介するのは、厚底よりはクッション性が薄いですが、薄底まで薄くなく、厚底と薄底の中間に位置する中底シューズです。
👟こんな人におすすめ👟
- 厚底シューズより軽いシューズに替えたい人
- シューズのレベルをあげたい人
- 厚底を履いていた頃よりスピードをだして走りたい人
アシックス MAGIC SPEED4
シューズの重さ:245g
今年の7月からオンラインストアで販売が始まったばかりのアシックスの新作シューズになります。
筆者は1つ前の「マジックスピード3」を使用していますが、このマジックスピードシリーズはクッション性に優れながらも、GT-2000ほど重量感はないので、重すぎず、しかし軽すぎないシューズで確かなクッション性と反発が欲しいという方にぴったりのシューズです。
https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/running/magicspeed
https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/running/magicspeed
マジックスピード4は前作よりシューズ本体が25g重くなりましたが、その分、クッション性と反発力を高めています。
カーボンプレート初挑戦の方やシューズの軽さと確かなクッション性が欲しいという方には、非常におすすめな1足です。
ミズノ WAVE REBELLIONFLASH 2
シューズの重さ:245g
こちらのシューズもマジックスピードと同様にウェーブライダーほどの重量感はいらないが、シューズには確かなクッション性がほしいという方におすすめな1足です。
このシューズにはミズノ独自の技術であるスムーズスピードアシストが搭載されています。
スムーズスピードアシストによりスムーズな走りと地面への接地のサポートをしてくれるだけでなく、筋肉への負担が少ない走りを実現してくれます。
さらにミッドソールには「MIZUNO ENERZY」と「MIZUNO ENERZY LITE+」のクッション材を搭載しています。
MIZUNO ENERZYは柔らかさと反発性に優れた素材で、MIZUNO ENERZY LITE+はクッション性と軽さを兼ね備えた素材。
ミズノ独自の技術が詰め込まれたシューズ、走りのレベルをあげたい人に非常におすすめです。
おすすめ薄底シューズ
最後に紹介をするのは、中底シューズよりもさらに軽く、薄い、薄底のシューズです。重量感が無くなる分、スピードは出しやすいですが、負荷に耐えるための足の筋力を必要とします。
👟こんな人におすすめ👟
- 中底シューズよりも更にシューズのレベルをあげたい人
- 速いスピードで走りたい人(スピードを出せば、その分足への負荷は増える)
- 接地感や着地の感覚をしっかり感じて走りたい人
アシックス TARTHER RP3
シューズ重さ:185g
アシックスのランニングシューズでTARTHERといえば、アシックスにおける伝統のようなシューズであり、1度は耳にしたことのあるランナーもいると思います。
厚底のシューズが主流になりつつある中で、薄底で変わらないフォルムで挑戦し続けているのもTARTHERの良いところでもあります。
筆者もスピード練習の時などは、よくお世話になっているシューズでもあります。
TARTHERの最新モデルでは、クッションの素材や前足部の箇所に変化が加えられていますので、紹介をしていきます。
クッション素材には、ミッドソールに反発性とクッション性に優れたFF BLASTを採用しております。これにより足へのダメージの抑制やスピード感のある走りをサポートしてくれます。
薄底ながらも、確かなクッション性を感じながら走ることができます。
TARTHERといえば、なんといっても走行時にしっかりと感じられる接地感と着地の感覚です。
今回の新しいモデルでは、前作までは平面的だったプロパルショントラスティックが立体的な構造になっています。この立体的な構造が推進力を生み出してくれます。
接地感と着地の感覚そして推進力があがったシューズを是非とも味わってみてください。
ミズノ ウェーブエンペラーJAPAN4
シューズの重さ:180g
ミズノを代表する薄底シューズであるウェーブエンペラーJAPANシリーズ。
筆者はTARTHERと同様にスピード練習時に、お世話になっているシューズです。
実際に履いて走ってみると、TARTHERに比べると、全体的にクッション部は硬く感じますが、その分、確かな反発と着地感でスムーズな走り出しをサポートしてくれます。
クッションが硬いと聞いて、不安に思った方もいるかもしれませんが、怪我をするぐらい硬いわけではないので安心してください。
ミズノ独自のクッション材の他に様々な技術が搭載されており、足をしっかりとサポートしてくれます。
ミズノといえばウェーブです。ウェーブライダーのところでも紹介しましたが、ウェーブが搭載されることで、本来は難しいとされていた、クッション性と安定性の両方の両立を成功させています。
シューズのソール部分にはSmoothRide(スムースライド)が搭載されており、着地から蹴り出しまでの足運びをスムーズにできるようにサポートしてくれます。
ラバー部分には耐摩耗性が高い素材としてx10(エックステン)が搭載されているので、ラバーの消耗が削減されて、耐久性が向上されています。
様々な機能が搭載されていて、フィット感の向上やスムーズな走りを実現させてくれるウェーブエンペラーJAPAN4。
トップランナーも愛用している1足、その履き心地を体験してみてください。
さいごに
シューズ選びコツを4つの項目から紹介をしてきました。
近年はランニングシューズを選びきれずに迷うことを「シューズ難民」と言います。そんな言葉が登場するほど、種類の多さから、シューズ選びが難しくなってきていると言えます。
しかし、今回紹介した4つの項目を抑えて、シューズ選びをすれば、自分の足に合った理想のシューズで出会えることだと思います。
厚底、中底、薄底と3つの項目に分けて、おすすめのシューズの紹介もしておりますので、少しでも多くのランナーのシューズ選びの参考になれば嬉しいです。
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