ランニングの強さとは、どういう理由で決められるのでしょうか。
例えるならば「マラソンのタイムが速い」といったことが、ランニングが強いという判断基準になるかもしれません。
しかし、今回はランニングの強さについて、タイムの速さではなく、別の2つの定義の元に解説を行っていきます。
ランニングが強い:二つの定義
1.大会で実力を発揮できる
2.故障することなく走り続けられている
ランナーであれば、誰もが手に入れたいと思う強さなのではないでしょうか。
では、このランニングの強さを手に入れるためには、どうすれば良いのでしょうか。
そのために必要なことが、【心・技・体】です。
この記事では、ランニングにおける心・技・体について正しく理解するために、ランナー目線で解説をしていきます。
是非、最後までお付き合いください。
参考文献
今回、この記事を書くにあたって参考にさせてもらった文献の紹介をします。
本書ではランニングについて、深く解説がされており、しかし内容はとても分かりやすくまとめられているので、ランニングというスポーツをもっと深く知りたい方は、非常におすすめなので、是非手に取ってみてください。
リンクを張り付けておきます。
【書籍名】
確実に速くなる ランニングの科学
【出版社】
池田書店
【著者】
鈴木 清和
ランニングにおける心・技・体の構図
心・技・体、この3つの要素の並びとしては、心を土台として、心の上に技が乗り、さらに技の上に体が乗るという建物のような構図が理想だと言われています。
図で示していくと同時に、ランニングにおける、それぞれの要素について、簡単に説明を加えていきます。
階数 | 心・技・体 | 要 素 |
3 | 体 | 体力や適性ペースなど、身体的な能力がどれくらいあるか |
2 | 技 | ランニングフォームにおいて、ロスの少ない体の動かし方ができているか |
1 | 心 | ランニングや自分の体をどれだけ理解しているか |
体の理解やランニングフォーム、身体的な能力など、心・技・体のどれもがランナーにとって、必要となる要素ばかりです。
では、心・技・体のそれぞれをもう少し詳しくみていきます。
走り・身体を理解する「心」
ランニングでいう心とは、根性とか平常心という精神論ではなく、どれだけランニングということを理解しているかということです。
ランニングにおける「心」
〇:ランニングへの理解
✕:精神論、根性、平常心
ランニングへの理解という理解の中には、3つの「理解」があります。
理解の中にある、それぞれ3つの理解を紹介をしていきます。
心における3つの理解
その1:走りという運動への理解
その2:自分の体への理解
その3:人の体の成長への理解
これらの理解の上に技、いわばランニングフォーム、走るための技術がきます。
心というのは、基礎であり、技、体における土台となります。
ロスのない体の動かし方でフォームをつくる「技」
先程、紹介した3つの理解を基礎として、ランニングフォームなどの技が身についていきます。
この、ランニングフォームですが、理想のフォームというものは、ロスが少ないスムーズな走りだと言われています。
ロスの少ない走りをするために大切なこと
基礎となる心の上に成り立つ技ですが、ロスの少ない走り方するためには、大切なことがあります。
ロスの少ない走りをするために大切なこと
- 脚の回転運動がなめらかになっていること
ランニング中は常に足の回転運動の連続です。
この回転運動がなめらかであることは、ロスの少ない走りのために必須だと言えるでしょう。
さらに、なめらかな回転運動のために重要なことがあります。
それは、骨格に合わせて足を回転させることです。
この骨格に合わせた回転運動ができることが、技となります。また、自分の骨格を知るこということは心の理解で紹介した「体への理解」にあたります。
やはり、心の理解のうえに技があると言えるでしょう。
身体的な能力・走るための体力である「体」
「体」の能力が高いほど、長い距離をより早く走ることが出来ると言われています。
では、ランニングにおいて、体の能力を示すものには、どういったものがあるのでしょうか。
最大酸素摂取量と体の能力
体の能力値を示すものの1つとして、「VO₂max 最大酸素摂取量」があります。
VO₂max 最大酸素摂取量とは?
「限界まで頑張ったときに、体にどれだけたくさんの酸素を取り込めるのかを示したもの」
では、VO₂maxが高いと、どういったことになるのでしょうか。
VO₂maxが高い
↓
体力が高い = 一定時間内にたくさんのエネルギーをつくりだせる
一定時間内にたくさんのエネルギーを作り出せれることができれば、ランニングの持続に繋がり、長い距離を走ることができます。
VO₂max 最大酸素摂取量を高めるためには?
最大酸素摂取量を高めるためには、インターバル走などの自分の限界を超えてから、どれだけ走れるかというトレーニングによって高めることができます。
まとめ
ここまで「心・技・体」について紹介をしてきました。
心を理解することで、技が身に付き、体の能力が向上することを理解いただけたと思います。
多くの人が「ランニングは、体力づくりから」と考えることだと思います。
しかし、筋力や心肺機能が強くなっても、それらの力を無駄なく発揮できなければ、ランニングを強くすることはできません。
大会で自分の実力を最大限に発揮するため、そして、怪我なく走り続けるために「心・技・体」の向上に目を向けてみてください。
きっと、強いランニングを手に入れることができるでしょう。
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